約 2,656,805 件
https://w.atwiki.jp/oblivionlibrary/pages/114.html
セプティム七世の短い人生 ルーファス・ヘイン 著 第三紀368389年:戦略家、調停人 皇帝ユリエルの人生の最初の数十年は、帝都全域において、皇帝権威が破竹の勢いで拡大し、強化された時代であった。が、モロウウィンドやブラック・マーシュといった帝都が掌握しきれない東方地域では、帝都文化の影響力は弱く、土着の習慣や伝統が強く残っていたため、この地の民は同化政策に断固として反対した。この時代のユリエルは、相談役である帝都の魔闘士ジャガル・サルンの神秘的な支援や狡猾なアドバイスにとても助けられている。 ユリエルのカウラ・ヴォリア王女との結婚は幸せなものだったとは言いがたい。ヴォリア王女は美しい魅力的な女性で、民からも熱烈に愛されていたが、きわめて意地が悪く、傲慢で、野心家で、貪欲な女帝でもあった。ユリエル・セプティムは彼女の魅力にそそのかされたのだったが、すぐさまみずからの過ちに気づき、結婚を後悔した。そのため、ふたりの関係は悪化した。お互いを憎しみ合い、怒りが限度を越えるとお互いを傷つけ合った。彼らの子供たちは不幸な結婚の犠牲となった。 聡明な頭脳と貪欲な野心に恵まれたユリエルは、武力と外交を巧みに使い分け、あっという間に相談役であるサーンの才能を凌駕してみせた。モロウウィンドの文化と経済の発展における尖兵役にフラール家を登用したのは注目に値する。それと同時に、ユリエルは自尊心と自信もつちかっていった。ジャガル・サルンは出し抜かれた元相談役という仮面をかぶりながら、ユリエルの自尊心を満たし、完ぺきな信頼を勝ち取った。が、それはやがてユリエルの裏切りからオブリビオンへの投獄、さらにサーンの極秘裏の皇位簒奪へとつながっていくのである。 第三紀389399年:裏切り、投獄 オブリビオンに投獄されたユリエルがどのような経験をしたのか、ほとんどが闇に包まれている。ひたすら歩き、悪夢に悩まされたことくらいしか記憶にないと、ユリエルは述べている。まるで夢を見ているようで、時間の概念も失われていたと言う。投獄時代の夢や悪夢の記憶はひとつもないと長いこと公言しているが、この伝記の土台となっている皇帝との面会においては、折に触れて、悪夢のことを詳細に語り、投獄時代に見たような悪夢に近いものとして表現している。彼がオブリビオンでの経験を語らないのは、気が進まないからではなく、うまく伝えられないからといったほうが正しいだろう。 が、オブリビオンでの経験がユリエルを変えたのは明白である。第三紀389年、ユリエルはまだ若く、誇りと活力と野心がみなぎっていた。王政復古の時代(彼が救出され、復位してからの時代)、彼はいかめしく、我慢強く、用心深い老人となった。また、保守的で厭世的にもなったため、若かりし頃の政策はあまりに大胆なもので、軽率だったとさえ思うようになった。ユリエルはこの変化のことを、ジャガル・サルンの初期の教えに対する反動や嫌悪感の表れであると述べている。が、オブリビオン追放がユリエルの心と体をむしばんだことは疑いようがない。若かりし頃の明敏さと柔軟性が失われていなかったとしてもだ。 いかにしてサーンが魔術で皇帝に成りすまし、バレンジア女王がその偽装をあばいたのか、あるいは、混沌の杖のパーツを集めるのにイードワイヤー王やリア・シルメイン、リアのチャンピオンがそれぞれどのような役割を果たし、帝都の背徳の魔闘士ジャガル・サルンを打ち負かし、ユリエルの皇位復権を導いたのか。そうしたことについては、スターン・ガンボーグの全3巻におよぶ大著『バレンジア伝』で余すところなく語られているため、ここでは詳細には触れないでおく。かいつまんで説明すると、ジャガル・サルンが内政を無視し、やり損なったため、帝都の経済的繁栄が大幅に衰退し、その結果、多くの小貴族や傍系の王族が帝都の権威に挑みかかるようになり、東方や西方において地元の有力者が台頭し、土地や統治権を求めて堂々と戦争をけしかけるようになったのである。 第三紀399415年:王政復古、平和の奇跡、ヴァーデンフェル 王政復古の時代、ユリエル・セプティムは軍事力を背景とした積極的な侵略を行い、外交的な便宜をはかるというかつてのような政策から、ブレイド各派の諜報員を使って極秘裏に内政を操作するという手法を取るようになった。この時代の政治的な手法や目標の総合評価については、皇帝の逝去を待たないといけないだろう。そのときには、皇帝の別荘に保管されているという膨大な日記が公開され、ブレイドの諜報員に関する機密保持の義務も消滅することになっている。 この時代におけるふたつの偉業が、ユリエルの巧妙な政策の有効性を示している。その偉業とはつまり、相容れない小王国が林立していたイリアック湾地域を、ハンマーフェル、センチネル、ウェイレスト、オルシニウムという秩序だった平和な近代国家へと変貌させた「西方の激変」としても広く知られる「平和の奇跡」であり、モロウウィンドのヘルセス王と「母なる女王」バレンジアの策謀に端を発する「ヴァーデンフェルの植民地化」である。この結果、モロウウィンドはいっそう深く、帝都の影響下に置かれるようになった。 第三紀415430年:黄金時代、ヘルセス王の法廷、東方の九大神 「平和の奇跡」(この事件の詳細については、パー・ベターセン著『ダガーフォール近代史』を参照)をきっかけとして、帝都は、ユリエル統治時代初期のような平和と繁栄の時代に突入した。帝都のハートランドと西方地域が不動の帝都を築き上げたことで、ユリエルは東方地域、つまりモロウウィンドに目を向けられるようになった。 モロウウィンドの一枚岩的な法廷信仰の心臓部での紛争や政府の由緒ある氏族制度を利用するだけでなく、法廷信仰の核となる堕落神がヴァーデンフェルで発展しつつある植民地に脅威をもたらしている実情を逆手に取って、ユリエルはブレイドの裏の諜報員とモーンホールドのヘルセス法廷に働きかけ、モロウウィンドにおける政治の中心を氏族評議会からヘルセス法廷へと移行させると同時に、正当な法廷信仰が堕落している点を突いて、フラールおよびヴァーデンフェル領の支配宗教として九大神教団を設立したのである。 東方地域での九大神教団の定着については、ハスファット・アンタボリスが全四巻に分けて記した『ネレヴァリンの生活と時代』に網羅されている。が、アナボリスは、この時代最大の謎── ユリエルはネレヴァリンの予言のことをどこまで知っていて、その重要性をどうやって学んだのか── を解決できずじまいだった。この問いや他の謎に対する決定的な答えは、皇帝の私文書のさらなる公開、もしくは、ブレイドの諜報員に関する機密方針の緩和が実現するまで待たなくてはならないだろう。 メインクエスト関連 歴史・伝記 茶2
https://w.atwiki.jp/shuntac/pages/34.html
超遅ゲームレビュー、 追記式レビューとさせていただきます(多分w) 自分用攻略Wikiリンク:The Elder Scrolls IV オブリビオン wiki 正面 ディスク・マニュアル -ファーストインプレッション 何かイキナリおっさんの顔が出たんですがw プレイヤーキャラクターを作成してスタート 牢屋の中で簡単なチュートリアルがあり、牢屋から下水道?を通り脱出するまでが第一段階です。 皇帝さん殺されちゃったかー、何とか守れるのかなぁと思ったらイベントでザックリ 敵のネズミ(オオネズミサイズw)やゴブリン・暗殺者をズバズバ切ります。 とりあえず最初は剣、途中で弓矢も手に入りますけどスキルが上がるまで当てるのが大変です、てか全然飛ばないw モンスター(人も含む)を倒したあとはアイテムを強奪出来ますんで、武器防具やピッキング用のピックを回収しておきます。 このゲームはHP/MP(マジカ)/スタミナの回復アイテムはそんなに重要では無いようです。 HPは初期から持っている回復魔法(小)でMPは自然回復、スタミナも自然回復します。 ヤバかったら敵の居ない場所でMP回復させつつ回復魔法でHP回復で乗り切れます。 スタミナはジャンプするときに消費、ジャンプを連続すると中々回復しません。 暗殺者を何人かぶっ倒すと下水道から出て自由になります。 一日目 自由になっても何をするかわからなかったので適当に歩きまわって何とか、帝国?(Imperial City)まで辿りつきましたw 途中、ランドクラブ(タラバガニみたいな奴)やインプ(ミニデーモンとかみたいな奴)あとオオカミとかか多少出てきますがほぼロングソード一切りで倒せます。 ここらへんからメインシナリオに行きましたが途中イマイチ覚えてませんw オブリビオンの門(異世界/魔界へのゲートみたいなもん)を一度はクリアすることになります。 何か普通のRPGならラストダンジョンみたいな印象ですが後に山程出てきますし敵は強くありませんw アイテムを回収しつつ塔へ向かい、塔の屋上を目指します。屋上の印石を取るとオブリビオンの次元が崩壊してそのゲートは破壊して脱出出来ます。 実際メインシナリオを進めたのは後継者を砦まで護衛したところまでです。 あとはマップをひたすら歩きまくってアイコンを出してましたw 一日目総評 最初はダンジョンを潜ってましたが基本アイテムとモンスターが出てくるだけと名前が違うだけ(一部クエストクリアに必要なダンジョンも有るようです)なんで、 マップに表示させるように歩き回ってました。 オブリビオンの門も山程見つかります(合計60個だとか)が見つけただけで入ってません。 正直言うと入ったけど塔へたどり着けず面倒だから脱出したとw あとクエストを1つクリア(商店街価格競争云々ってやつ)、 必須アイテム手に入れるのに盗んだ判定されるのは謎 平日と10月7日以降はろくに進まないかもwととモノ3やりたいし 二日目 マップアイコンを増やすために北東方面へ出向いてたらやたら強い敵(ゴーストっぽいオーガ?トロールの様ですがwikiに載ってない・・・)と遭遇、 剣(というか物理攻撃)が効かない敵っぽい(何か幽霊っぽいオーラ)んで近距離の雷撃10発くらいぶつけて、 倒せないと判断し逃げまくりましたが全然諦めずにしつこく追っかけてきて困ったw 途中にNPCと人型敵(山賊か盗賊)が居たので押し付けても倒してくれず、何か誰かの別荘に逃げ込むも、 出たらまだ残っていると最悪でした。 アイテム欄を確認したら魔法武器が偶然あったのでそれで数発斬りつけたら撃破出来ましたがw もうあのNPCは生き返らすのは無理なんだろうなぁ、重要なイベントに関与してなければいいけど・・・ 二日目総評 てかこのゲームの敵って優先順位が非人型>人型>NPC>プレイヤーキャラなんですねー。 自分が追っかけられていても他のNPCとかがいるとそっちに向かいます。 てかオオカミとインプがウザすぎますwどっちもろくなアイテム持ってないし・・・。 三日目 今日はシェイディンハル地方の堕落と良心・死を呼ぶ絵筆のサブクエストをこなしました。 どちらも日本のRPGにもよくあるシナリオでした。 もうネタバレって程新しくもないため内容をざっくりと書いておきますね。 「堕落と良心」 兵士長?が立場を利用して街の者から科料と言い張りお金を剥奪し、 その悪事を白日のもとへとさらけ出すシナリオ。 「死を呼ぶ絵筆」 行方不明になった画家を探していたらプレイヤーが絵の中へ吸い込まれてしまう。 吸い込まれた世界の先に行方不明だった画家がいた。 こんな感じでした、殆ど戦闘はなく各シナリオとも30分かからずにクリアです。 三日目総評 兵士長の部屋がわからず城の居住区に忍び込んでしかられたりw中々スリリングでした。 住人が無碍にザクっと切られてしまうのにはポカーンとしてしまいましたが・・・ 絵の中の世界はちょっと世界観に合わないかなぁ、日本のゲームキャラみたいなのには合いそうなんですけど。 助けたあと自分の家だと思ってゆっくりしていって下さいって言われたのに直後にそろそろ帰ってほしいってw 四日目 あまり時間が取れないのでサブシナリオ1つだけ。 「悲しみの番兵」 林の中に謎の人影。追いかけてゆくと一言「豹の口」とだけ呟き他には何も口にせず一点を見つめていた。 見つめたいた先の村で豹の口のことを尋ねると有名な座礁で有名な岩場地帯らしく地図にマークを付けてくれた。 その場に向かうと座礁して壊れた船が見つかり四人ほどの幽霊(戦闘有り)がおり、 船内の日記から船員の不仲により航行予定が変わりこの場所へ辿り着いてしまい沈没してしまったと(その割には陸上からアクセス出来るんですけどねw浮いた上で漂着したのかな) 最下層には拘束された骸骨があり拘束を取ると先程の番兵が現れ助けてくれてありがとうと宝の地図を授け天へと召された。 地図の場所はわりと近く水中の中にありそれを発見することでシナリオクリア(中身は回収しなくてもいいらしい) 四日目総評 今回のもわかりやすいシナリオでした。これでキャラクターとかが日本向けならもっとヒットしてるんでしょうね(日本でね) 逆に日本のゲームが一部を除いてイマイチ人気無いのもグラ周りの違いからくるものなのかな。 せめて日本向けにソード・ワールドとかロードス島戦記みたいなキャラに差し替えて売るようなやりかたとかしてみればいいのになぁ。 五日目 今日も時間的にサブイベ一個消化のみ 「神々が苦しめる者」 呪われた杖を手に入れてしまった女性、その杖とは物凄い異臭を放つ怪物を召喚してしまう恐ろしい杖だった・・・。 魔術師ギルドにて相談した結果、主人公が杖を引き取った上でとある祠の神像に祀って来ないといけないということだそうだ。 ダンジョンは敵も少なく簡単でした。 五日目総評 報酬は名声と指輪。 ココでもクエストクリア直後に出てけと追い出されましたw 追記 何か再熱して?年末やってましたw LV10まで何とか上げてノクターナルのクエストクリアして不壊のピック入手した所で燃え尽きましたがw 闘技場をグランドチャンピオンまでクリアし、水中を無限行動可能なアクセを入手したり。
https://w.atwiki.jp/geresurrection/pages/81.html
分岐 名前 Rank 切断 破砕 貫通 非物理 IE弾種 強化時[合成時]付加スキル ◇│ オブリビオン 2 118 0 0 神◎ 弾 弱者の智慧Ⅰ【E】[封神Lv5] 合成 560fc ヒヒイロカネ片x1 輝石x1 低純度塗布剤x1 |◇│ オブリビオン 改 4 221 0 0 神◎ 弾 弱者の智慧Ⅱ【E】[封神Lv5ヘイト上昇量Lv-10] 強化 2800fc 女神毒粉x1 塗布剤x1 ヒヒイロカネ片x1 輝石x1 |◇│ オブリビオン 新 5 260 0 0 神◎ 弾 弱者の智慧Ⅲ【E】[消音Lv10 封神Lv5ヘイト上昇量Lv-10] 強化 3360fc 女神血石x1 騎士血石x1 塗布剤x1 輝晶x1 |◇│ オブリビオン 真 6 300 0 0 神◎ 弾 弱者の智慧Ⅳ【E】[ハイドアタックLv10 消音Lv10 封神Lv5ヘイト上昇量Lv-10] 強化 4160fc 禁猿血石x1 輝晶x1 塗布剤x1 ヒヒイロカネx1 マホガニー木片x1 |├◇|│ グラスパー 7 362 0 0 神◎ 爆 千の腕Ⅰ【E】[近接攻撃力Lv10] 強化 7760fc 禁鳥冠x1 ヒヒイロカネx1 ダマスカス鋼x1 鬼面切尾x1 神蝕皇ノ針x1 |||◇|│ グラスパー 改 8 395 0 0 神◎ 爆 千の腕Ⅱ【E】[近接特殊攻撃威力Lv10 近接攻撃力Lv10] 強化 8800fc オラクル輝石x1 魔神激毒粉x1 コーティング剤x1 哲学者の石x1 夜叉乱糸x1 |||◇|│ グラスパー 新 10 503 0 0 神◎ 爆 千の腕Ⅲ【E】[駆除技術Lv10 近接特殊攻撃威力Lv10 近接攻撃力Lv10] 強化 13600fc 日天輪x1 妖精硬殻x1 日天切刀x2 コーティング剤x1 オラクル輝石x1 |||◇|│ リアライザー 12 540 0 0 神◎ 爆 千の腕Ⅳ【E】[【B】近接攻撃力Lv10 駆除技術Lv10 近接特殊攻撃威力Lv10 近接攻撃力Lv10] 強化 40800fc オラクル輝晶x1 魔神真毒粉x1 高強度チタン合金x1 賢者の石x1 夜叉真鋭牙x1 |||◇|│ リアライザー 改 13 573 0 0 神◎ 爆 --- 強化 52000fc 日煌天輪x1 帝王大牙x1 日煌天切刀x1 タングステン超合金x1 オラクル輝晶x1 |||◇| リアライザー 極 14 593 0 0 神◎ 爆 --- 強化 96000fc 汎用複合コアx1 |◇│ オブリビオン 継 8 395 0 0 神◎ 弾 弱者の智慧Ⅴ【E】[封神Lv10 ハイドアタックLv10 消音Lv10ヘイト上昇量Lv-10] 強化 8800fc 混沌神苔x1 禁鳥冠x1 ヒヒイロカネx1 魔神眼石x1 神蝕皇ノ荒魂x1 |◇│ オブリビアス 11 523 0 0 神◎ 弾 シックネスⅠ【E】[【B】状態異常蓄積Lv10 状態異常蓄積Lv10] 強化 16000fc 禁猿血晶x1 オラクル輝石x1 高純度軟鉄x1 超硬合金x1 マホガニーx1 |◇│ オブリビアス 改 13 573 0 0 神◎ 弾 シックネスⅡ【E】[隠密集団Lv10 【B】状態異常蓄積Lv10 状態異常蓄積Lv10] 強化 52000fc 陰陽真比礼x1 炎鳥冠x1 超硬合金x1 魔神眼晶x1 神蝕皇ノ荒魂x1 |◇ オブリビアス 極 14 593 0 0 神◎ 弾 シックネスⅢ【E】[隠密集団Lv10 【B】状態異常蓄積Lv10 【B】超消音Lv10 状態異常蓄積Lv10] 強化 96000fc 汎用複合コアx1
https://w.atwiki.jp/oblivionlibrary/pages/116.html
帝都の物乞いのなんとみすぼらしいことか。哀れで貧しい人生の落伍者たちはどの街でも目にすることができる。ほとんどは貧苦にあえぎ、着るものもままならず、捨てられた残飯を糧としている。人々はゴールドを1枚投げ与えることで、彼らの苦境をできるだけ考えないようにしているのだ。 それ故、物乞い王子の話には少なからず驚かされた。そもそも、物乞いの王子とはいかなるものか想像がつかなかった。ここでその話を紹介しよう。ときは第一紀。神が人のように歩き、デイドラが何のおとがめもなく荒野をさまよっていた時代のことだ。オブリビオンに縛られていた以前の物語である。 かつてウィードルという男がいた。あるいは、女であったかもしれない。性別をあえて曖昧にしている節がこの物語にはあるのだ。ウィードルはヴァレンウッドの王の第13子であったため、王位継承権が望めないのはもちろん、相続が許された土地や財産も皆無に等しかった。 ウィードルは自らの財産と栄誉を手にすべく、宮殿をあとにした。何日もの間、終わりなき森の道やこぢんまりとした村を旅していると、3人の男が物乞いを取り囲んでいるところに出くわした。ぼろ布で全身がすっぽりと覆われていたため、物乞いの素顔を外からうかがい知ることはできなかった。だが、男たちに殺されかけているのは明らかだった。 憤怒の雄たけびとともに、ウィードルは剣を抜いて3人に襲いかかった。 彼らとて所詮は街の民。手にした熊手と草刈鎌ではきらめく剣で武装した鎧の男にはとうていかなわないと気づくや、脱兎のごとく逃げていった。 「ありがとう、助かりました」汚いぼろ布の陰から、物乞いがあえぐように言った。耐えがたいほどの悪臭がした。 「あなたの名前は?」と、ウィードルは訊いた。 「ナミラ」 先ほどの男たちとは違い、ウィードルには教養があった。彼らにとっては無意味な名前でも、ウィードルはそこにチャンスを見てとった。 「デイドラの主ではありませんか!」と、ウィードルは叫んだ。「どうして奴らのされるがままになっていたのですか? あなたなら、ささやくだけで殺せたでしょうに」 「よくぞ気づいてくれました」と、ナミラはかすれた声で言った。「街の民にはののしられてばかりです。私の名ではなく人となりで覚えられるのは誠に喜ばしい」 ウィードルにはわかっていた。ナミラはすべての忌み嫌われるものをつかさどるデイドラの主なのだ。ハンセン病や壊疽といった病気はナミラが支配していた。他の者であれば危険を察知したかもしれない。が、ウィードルはそこに希望を見い出した。 「おお、偉大なるナミラ。私を弟子にしていただけませんか。どうか力を授けてください。財を成し、世代を超えて語られる名を挙げるための力を」 「それはできません。私は独りで世界を歩むゆえ、弟子はとらないのです」 ナミラはよろよろと道を歩いていった。ウィードルは引き下がらなかった。さっと身を躍らせるとナミラのかかとにすがりつき、弟子にしてはもらえまいかと乞うた。この懇願は33日間、昼夜を問わず続けられた。ナミラは何も言わなかったが、ウィードルの口が休むことは一時もなかった。そして33日目、ウィードルはついに喉が枯れてしまい、しゃべられなくなったのである。 ナミラは振り返り、いきなり静かになった彼を見た。ウィードルは泥まみれになってひざまずき、哀願するように両手を広げた。 「どうやら、弟子としての務めをまっとうしたようですね」ナミラはそう告げた。 「あなたの願いを聞き入れましょう」 ウィードルは歓喜した。 「あなたに病の力を授けましょう。いかなる病気であれ、症状が目に見えるものであれば、思いのままに患うことができます。ただし、どんなときも最低ひとつの病に耐えなければいけません」 「哀れみの力を授けましょう。誰からも哀れみを受けられるようになります」 「最後に、無関心の力を授けましょう。誰もがあなたの存在に関心を持たなくなります」 ウィードルはあ然とした。どれもこれも財を成せるような恩恵ではなく、むしろ呪いだったからだ。どれひとつとっても、それはひどいものであり、すべてそろったらいったいどうなってしまうのやら。 「かようにいとわしい才能で、どのように財を成し名を挙げろとおっしゃるのですか?」 「33日間の昼と夜の間、私の足元で乞い願ったように、皆の街にて財産を乞い願うのです。物乞い王子ウィードルの物語は、時代を超えて語り継がれていくでしょう」 ナミラの予言どおり、ウィードルは抗いがたい物乞いとなった。そのみすぼらしい哀れな姿を目にすると、誰もが金を施さずにはいられなくなってしまうのだ。だが、ウィードルは無関心の力が秘密を知るのにたいそう役立つことも学んでいた。ウィードルが耳をそばだてているとは夢にも思わず、人々は知らないうちに大切なことを洩らしてしまうのであった。こうして、ウィードルは全市民の行き来を把握することとなった。 わからないことがあれば物乞いに聞け、と今日でも言われている。物乞いの目や耳は街のいたるところに存在する。市民の暮らしにまつわることなら、彼らはどんなちっぽけな秘密にも通じているのである。 デイドラの神像関連 小説・物語 盗賊ギルド関連 茶2
https://w.atwiki.jp/oblivionlibrary/pages/133.html
アイルズの警吏: シヴァリング・アイルズのゴールデン・セイント/ダーク・セデューサーの文化と歴史に関する専門書 アンドッチェ・マリール 著 著者注 本巻では、シヴァリング・アイルズの秩序の維持に務めている2つの種族について、既知の事実、疑わしい事実、うわさされている事実を集録し、分析しようとしている。決して権威をふりかざすことを目的としているわけではない; むしろ、これらの独特な生物をもっと理解しようという著者の側の個人的努力である。 君主への奉仕 ゴールデン・セイントとダーク・セデューサーの起源を調べることは、本作の範囲外である。彼らはデイドラであり、そのような根幹の存在は死ぬ運命に生まれた者には理解できない。すべてのデイドラは創造することができないという通説は、シェオゴラス閣下自身でさえこれらの種族の起源に関与していないということを意味している。しかし、狂気の王子に誰も推測できないような動機と力があることは注目に値する; 推測しようとしても、さらに混乱してしまうだけだろう。 それらが存在することを理解して知ることで十分である。しかし、この知識を越えてみると、確かにセイントとセデューサーがシェオゴラス閣下に仕えているのは気になる。あらゆる点から考えて、この忠誠は究極であり永遠であるが、その原因は不明である。彼ら自身がマッドゴッドに騙されて奉仕させられているなんてあり得るだろうか? そうでなければ、彼らは単に王国の最高権力と手を結んでいるだけなのだろうか? 過去の文学作品には、デイドラが保護してくれる者と安全な避難場所を見つけるために主人に仕えることを選択すると示してある。明らかにセイントとセデューサーはシヴァリング・アイルズにこれを持っている; 事実、彼らには彼らの種族以外入ることができない砦がある。彼らにはシェオゴラス閣下に仕える者の守護者としての役目があり、王国での権力を持っている。彼らは絶えず我らが君主の好意を得ようとして、逆らう者と、時には互いに戦う。それは、彼らがアイルズでの役目を得ようと望んでやっていることだとすれば、理にかなっている。 特徴と社会 「ゴールデン・セイント」の名を聞いてすぐに思い浮かべるイメージは、天使のような姿、優雅で慈悲深い姿である。ゴールデン・セイントが外見上はこのイメージを具現化しているのだが、その振る舞いが全く対照的だというのは皮肉である。セイントは高慢で、傲慢な種族で、気が短く、懲罰も無慈悲である。疑いなく、彼らがアイルズにいるすべての者を劣っていると考え、交流する際もこれを隠そうとしていない。 またダーク・セデューサーもその名に寸分たがわぬ外見をしている。彼らも王国中の誰よりも優れていると主張しているが、より寛容で、内省的な性質を持っているように見える。彼らは人間とのやりとりにおいてしばしば謙虚なところを見せ、「劣った種族」に対して寛容であることが知られている。 実際、「ゴールデン・セイント」と「ダーク・セデューサー」という言葉は第三者的立場で作られたものである。2つの集団はこれらの名前を認識し反応するが、彼らには彼ら独自の名前がある: それぞれ、オレアルとマズケンである。デイドラが単に劣った者がつける名前や称号に関心がないか、もしかすると名前を面白がっているだけという可能性はある。この件についてさらに調査する必要があるが、セイントとセデューサーは気軽には自分たちの個人情報を教えてはくれないため、やりづらい。 観察結果から他の情報が集められる。2つの集団はその社会構造において軍国主義的要素が強いということを容易に理解できる; 力と規律で社会的地位を決定されるのである。例えば、軍の司令官は部下から尊敬される。さらに観察してみると、2つ目の特徴が現れる: 両方の社会は事実上女が支配している。女がニュー・シェオスの衛兵を率いており、権力の最高の地位にいる。あからさまに中傷はしないが、男は明らかに優れている女に従属している。この慣習がどこで始まったのかは定かではないが、両種族の日常生活に完全に組み込まれてきている。 争いと征服 シヴァリング・アイルズの住人であれば、ゴールデン・セイントとダーク・セデューサーを怒らせるのは愚かであると断言できる。彼らは争いと戦争を生きがいにしており、服従しない者は誰でも皆すぐに処罰する。しかし、王国の衛兵が足りないほどの人数で活動するので、影響しそうにない場所に駐屯しているにもかかわらず、しばしば互いに戦闘に参加する。これが単に攻撃行動の表現手段にとどまらないという可能性はある; 2つの種族間で繰り返されてきた交戦は、シェオゴラス閣下に気に入られようとする努力なのかもしれない。もし一方が他方を打ち負かすことができれば、王国の支配を独占する優位性と資格の証明になる。シラルンの戦いは、両者が記憶を超えた時間のために解決する希望のないまま戦闘にくぎ付けになったという点で、特に興味深い。この戦闘は両者の技量を磨き、また他の場所に導かれる時に彼らを弱めるのに役に立つだろうか? もし争いが解決できないなら、なぜ彼らはシェオゴラス閣下に介入してもらい、解決してもらわないのだろうか? 宗教と儀式 ゴールデン・セイントとダーク・セデューサーの秘密の習慣について知る者はほとんどいない。彼らはその種族特有のこと、特に死というあまりない出来事で王国に戻るという不可解な行為に関することになると人目を避ける。 ゴールデン・セイントとダーク・セデューサーがデイドラと同じように殺せないというのは常識である。デイドラの憎悪はオブリビオンの闇に投げ戻され、王国に戻りもう一度具現化される。デイドラがオブリビオンの水から王国へ戻るのにかかる時間のうわさは、逸話的であり要領を得ない; この戻る過程は神秘に包まれたままである。大勢の行動様式や力にも基づくと、それぞれの種族の本拠地がこの過程の何らかの重要な役割を担っていると推測される。共有されている一節(例えば「鐘が鳴れば家に帰る」)は、単に隠喩であるというよりは、音が出来事の順序に何らかの役割を担っているということを示している。セイントとセデューサーに言及される鐘は実際に存在し、一種の神聖な遺物だろうと思う。これらの鐘、またはそれらが使われる過程についての情報を得ようとすると、異常な反抗に遭い、そのままになってしまっている。 ゴールデン・セイントとダーク・セデューサーに関するありとあらゆる情報、特に秘密の習慣や起源に関する情報は、まず著者の注目すべきところである。我々の知識の範囲が広がれば広がるほど、これらの人を引き付ける生物を理解できるようになってくる。 SI 生物学 緑1
https://w.atwiki.jp/hugc/pages/271.html
オブリビオン(OBLIVION) 作曲者:Astor Piazzola 年代:? 演奏形態:二重奏 収録:現代ギター 2002年2月号
https://w.atwiki.jp/magicman/pages/30328.html
「忘」の頂(わすれのいただき) オブリビオン SR 無色 (12) クリーチャー:アンノウン/ゼニス 12000 ■このクリーチャーが召喚によってバトルゾーンに出た時、相手の手札を数えてからすべて捨てさせる。その後、捨てさせた枚数1枚につき、相手のクリーチャー1体またはシールドを1つ選び、持ち主の墓地に置く。 ■スピードアタッカー ■T・ブレイカー ■エターナル・Ω(このクリーチャーがバトルゾーンを離れる時、かわりに手札に戻す) 作者:wha + 関連カード/0 【企画】ゼニスと振り返るあなたの「今年の漢字」は? カードリスト:wha 評価 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/girlwithlolipop/pages/89.html
玲奈&オブリビオン◆wKs3a28q6Q 狂ってやがる。 目の前の狂乱を眺めながら、ミュッチャー・ミューラー――通称“ミューミュー”は心の中で吐き捨てた。 「あっ、ふぁぁっ!」 しかし決して顔には出さない。 この程度の光景なら、州立グリーン ・ドルフィン・ストリート重警備刑務所で毎日のように目にしてきた。 強いて言うならば、今目の前でいたぶられている少女の見た目だけは、今までの日常とは異なる。 目の前で顔を歪ませているのがグリーン ・ドルフィン・ストリートでは見かけないくらい『どこにでもいる普通の娘』である事実は、 ミューミューの心を僅かばかり痛めさせた。 もっともそれは、本当に僅かばかりなのだけれども。 「らめっ……あっ……あぁっ……も、もうっ……!」 コンクリートで囲まれた部屋で、力無き者が陵辱される。 グリーン ・ドルフィン・ストリートでは男女問わず囚人間で行われていることだった。 なんなら、一部のイかれた変態看守が囚人相手にシたとも聞く。 幼い頃性的暴行を受けたという女囚も少なくなかったし、まぁ極普通の少女が陵辱されたとしても、『運が悪かった』で済ませられる。 看守ではあったのだが、ミューミューは別に正義の心を持ち合わせてなどいなかった。 「あらあら、こんなにびしょびしょにして……」 「い、言わないでぇっ」 違和感を覚え、狂っていると感じるのは、やはりここが日本あたりの平和な国の平和な街であるからだろう。 そして、コンクリートで囲まれたこの部屋が、監獄ではなく普通のコンビニであることも、大いに違和感を抱かせた。 「お仕置きなのに気持ちよくなるなんて……本当に反省しているのかしら?」 極めつけは、目の前で少女を陵辱している少女だ。 先程までは穏やかな笑みを浮かべながら接客をしていた姿から、想像つかぬほど悪意に満ちた笑みを浮かべている。 日常とのギャップという点において、今ここほどに酷い場所はそうあるまい。 「もぉ……許ひてぇっ……」 語尾にハートマークをつけながら、涎を垂らして何度も痙攣する少女。 彼女がこの地獄に叩き込まれた原因は、他ならぬミューミューが作っていた。 「もう二度と忘れたなんて言えないように、痕を残しておいてあげるわ」 陵辱を加える少女――玲奈は、ミューミューの『マスター』だった。 玲奈はこのコンビニの店員であり、聖杯戦争以前からコンビニで勤務していたらしい。 真面目に業務に打ち込み、勤務時間に釣りに勤しむ店長を尻目にひたすらレジを打ち続ける真面目な少女。 客からの人気も高く、まさに平和な国で陽のあたる場所に居る少女という印象だった。 しかし一度万引きが行われると、玲奈は豹変することが分かった。 人が変わったように万引き犯を陵辱し、嫌悪と憎悪を叩き込む。 最初に万引き犯を捕まえた時など、その無慈悲さと普段とのギャップに、ケツの穴に氷柱を突っ込まれたかのような気持ちになった。 今ではすっかり慣れてしまったが、それでもやはり、玲奈はどこか狂っていると思わざるを得ない。 もしかすると、対万引き犯においては、サーヴァントである自分よりもよほど強いのではなかろうか。 「ひぐぁぁぁっ、やめっ……!」 兎にも角にも、今の自分の仕事は『聖杯戦争で優勝すること』だ。 サーヴァントになる前からスタンド能力なんていう狂ったモノを手に入れていて、 スタンド使いを閉じ込めるなんて仕事に就いていたのだが、無様に失敗していまっている。 下手をすれば、制裁が加えられていたかもしれない。 被害者自身にも法律にも気付かれず殺せるのがスタンドなのだ。 自然死を装い、強大すぎるスタンドを持ちながら任務に失敗した者を始末しない理由もない。 「あぎいいいいいいいいいっ!!」 そうなるとグリーン・ドルフィン・ストリートから逃げるしかなかったわけだが、正規の手続きを踏んで退職するのは時間がかかる。 かと言って黙って逃走すれば、今までのキャリアを全部ドブに捨てるうえ再就職が難しい。 ある意味――復活の機会でもあるこの聖杯戦争は、ミューミューにとって救いだった。 「こんなに酷いことをされてるのに感じるなんて、貴女やっぱり変態なんじゃないの?」 どうしても叶えたい願いなどない。 それでも死にたくはないし、金はほしい。 極々普通の願い。 けれどもそれは、多分もう、聖杯を使わねば叶わぬ願い。 「ほら、恥ずかしいところ、店長に見てもらいなさい」 そのためなら、この狂った状況も受け入れよう。 今の自分に出来ることをきっちりとこなし、そして勝つだけだ。 例え戦場が監獄からコンビニに代わり、立ち位置が主任看守から店長になろうとも変わらない。 殺傷力を持たないが、しかし最強のスタンドを有効活用するための場を、聖杯戦争開始までの間に整えてきた。 そしてそれが効果的であることは、今の“予行練習”で証明されている。 「ひ……だめっ、イくっ、イっちゃう!」 少女は、万引きをした。 しかし少女にその自覚はない。 店内に仕掛けたミューミューのスタンド『ジェイル・ハウス・ロック』の能力で、万引きをさせられたのだ。 「や、らめえっ……み、見ないで……!」 ジェイル・ハウス・ロック。 元の世界では『スタンド』と呼ばれ、そして今では『宝具』と呼ばれる存在。 その能力は強力無比で、建物の中に潜り込んだジェイル・ハウス・ロックに触れると、物事を3つまでしか新たに記憶できなくさせるというもの。 ジェイル・ハウス・ロックに触れるまでの記憶は残っているが、触れたあとに4つ物事を記憶すると、古い1つを忘れ去るのだ。 この能力があれば、脱獄だって容易いし、万引き犯に仕立て上げるなど朝飯前。 HBの鉛筆を忘年会でケツでベキッ!とへし折った事と同じようにッ! 出来て当然のことなのだッ! 「あああああああっ!!」 陥れ方は簡単。 商品を手にとった瞬間、声をかけるなどをして3つのことを記憶させればいい。 今回は、外で雨が降っていたことを利用し、床清掃作業に見せかけ声をかけた。 『すみません、通ります』 『床滑りやすいんで気をつけて』 『よかったら傘立てあるので使ってください』 この3つを認識させた時点で、ジェイル・ハウス・ロックの能力で3つしか物を記憶できない少女は、手にした商品の存在を忘れる。 あとは認識できないまま商品を持って外に出るように仕向ければいい。 今回は傘立てを外に置いておくことで、自然と外に出ていくよう誘導した。 そうして事前に完成させていた万引き犯がこちらになります(3分ファッキング) 「ふふ……これでもう忘れる心配なんてないわね」 一応、きちんと布石も打っている。 近所の不良女学生間で「精算を忘れたことにすれば万引きも見逃されるからチョロいチョロい」という話が広まっていると、ありもしない情報を流した。 おかげでいくら「本当に何も覚えていない、悪意はなかった」と訴えても、ご覧のとおり玲奈には聞き入れられない。 もっとも玲奈の万引きに対する憎悪を見るに、そんな小細工をするまでもなく陵辱してくれていたような気はするが。 「これに懲りたら、二度と万引きなんてしないことね」 玲奈にとって大事なことは、万引きした少女にお仕置きを加えること。 しかしながら、勿論ミューミューにとっては、そんなことどうだっていい。 看守なんてしてはいたが、クズの更生や平和な世なんて望んじゃいない。 大事なのは、この聖杯戦争で勝つこと。 そのために、マスターである玲奈を利用する。 (出来ないさ、もう二度とな) 万引き犯への憎悪からくる、サーヴァントかスタンド使いでも違和感がないほどの限定条件下の能力。 精神力から話術、残虐性に至るまで、これがサーヴァントであれば+マークがついていただろう。 ジェイル・ハウス・ロックの力で万引きをさせたら、あとは全部玲奈に任せることにしていた。 そうすれば、ご覧のとおり茫然自失の少女が簡単に出来上がる。 (あの悪魔的テクニックを前に普通は再犯なんて考えられなくなるが、そもそもに――) しかしながら、聖杯戦争はヌルくない。 殺さなくては決して勝利にならないのだ。 なのに玲奈は、殺すような真似はしない。 仕置きの名の元に死にたくなるような辱めは与えども、直接命は奪わないのだ。 (――生かして帰すつもりはないからな) だからといって、ミューミューまで見逃してやる理由はない。 何しろ相手は聖杯戦争の参加者――マスターだ。 後日サーヴァントを引き連れて報復されても困る、ここで決着をつけなくては。 それに、下手に逃して、評判が変動するのも避けたかった。 あくまでどこにでもいるコンビニの、どこにでもいる店長でなくてはならないのだ。 目立ってしまい聖杯戦争参加者でないか疑われる展開だけは、何が何でも避けねばなるまい。 万引きの捏造も、バックヤードへの連行も、相手がこちらを疑っていないからこそ出来ること。 そのためには、「ただの平凡な店長」である必要がある。 聖杯戦争参加者だと疑われていたら、連行しようとした時点でスタンドバトルに移行するだろう。 相手にスタンドが決まった状態とはいえ、肉弾戦が得意でないスタンドである以上、無事で済むとは言い切れない。 忘却させるのにスタンドパワーは使ってしまうし、現に肉弾戦で空条徐倫に敗れ去っている。 もう二度と同じ轍を踏むことはしない。 人は成長する生き物だ。もっとも、何も学べないし記憶できない目の前の哀れな少女は別だが。 「正面から出られても困る、こちらからお帰り願おうか」 まだ半裸で啜り泣く少女へと服を投げつけて、半ば無理矢理服を着せる。 そして玲奈が業務に戻ったことを確認してから、彼女を外へと放り出した。 あくまで、少女の足で。 ふらつく少女自ら歩かせて。 弱り怯えた者を無理矢理動かす技術は、看守時代に身につけていた。 そして、ふらついて壁に手をつくのを待つ。 予想より足取りがしっかりしていたら、「さっさと帰れ」等と罵声を浴びせながら、自然なタイミングで蹴りを入れる。 要するに、壁の一部に触れさせれば勝ちなのだ。 これで、解除していたジェイル・ハウス・ロックが再度発動する。 「それじゃあな」 このコンビニの近辺は、比較的栄えている。 だからこそ、一旦路地裏へと放り出した。 これならば、万が一不審に思われても、路地裏で暴行されたようにしか見えまい。 「車には気をつけて帰るといい」 このコンビニの近辺は、比較的栄えている。 それでもまだまだ繁華街とは言いがたい。 横断歩道は設置されているが、信号機がない場所も多々存在する。 『右から車が来ているかを確かめる』 『左から車が来ているかを確かめる』 『もう一度右から来ているかを確かめる』 『今なら渡れるし道路を渡る』 この4ステップが――最初の右の確認を怠っても3ステップが、渡り切るのに必要な道路が、この辺りには多数存在しているのだだ。 周りの目を気にしたり、こちらの意向を気にしたりすれば、必要な動作――記憶の数は、もっと多くなるだろう。 「……ああ、だから言ってやったのに」 大きな衝突音がして、それから悲鳴が聞こえてくる。 きっと、事故でもあったのだろう。 まるで車が見えていないかのように飛び出して、少女が自動車に轢かれる。 そんなどこにでもある痛ましい事故が起こったに違いない。 「人の忠告は、忘れない方がいい」 きちんと策が機能していることを確認し、サイレンの音を聞きながら、トランプの陳列業務へと戻っていった。 【クラス】オブリビオン 【真名】ミュッチャー・ミューラー@ジョジョの奇妙な冒険 ストーンオーシャン 【属性】中立・悪 【パラメーター】 筋力:E 耐久:E 敏捷:D 魔力:A 幸運:D 宝具:A 【クラススキル】 スタンド使い:C 自身の宝具『ジェイル・ハウス・ロック』は、同じスタンド使いにしか視認することが出来ない。 しかしスタンド自身に破壊力は皆無であるため、気付かれずにスタンドに触れさせる以外の効果には期待が出来ない。 射撃:D 4つの弾丸を僅かにズレたタイミングで、そして正確に叩きこむ能力。 そうすることで相手は一つ一つの弾丸を『覚える』ことになり、4発目の弾丸を視認した時点で1発目の弾丸の存在を忘れるようになる。 【保有スキル】 社会的地位:B 看守の主任になれる程度に社会に溶け込み集団に紛れる事ができる。 聖杯戦争においても、コンビニ経営に関わるNPCを人脈として利用ができる。 元居た世界で主任に上り詰めた実績があるからか、最初から関連企業からの信用を得た状態でスタートしている。 また、聖杯戦争においてはコンビニの店長でありアルバイトを雇う権利などを有するため、玲奈が陵辱し心を折ったNPCを奴隷として雇うことが可能。 懲罰:C 州立グリーン・ドルフィン・ストリート重警備刑務所に勤めていた経験を活かし、囚人にしていたような暴行や羞恥プレイを行える。 また、立場が弱い者や弱った者の上手なコントロール術や、粗暴で頭の悪い者の煽り方も心得ている。 主な目的は屈服させることであるため、あまりに猟奇的なことは出来ない。 【宝具】 『ジェイル・ハウス・ロック』 ランク:A 種別:対軍宝具 レンジ:建物一つ丸々と 最大捕捉:何人でも 建物に潜ませたスタンド『ジェイル・ハウス・ロック』に触れると、物事を3つまでしか覚えていられなくなる。 スタンドに触れる以前のことは覚えていられるが、それ以降に4つ以上物事を覚えると、古い順に忘れていく。 『4つまでしか覚えられないので、4発の弾丸を放つと1発目の弾丸は忘れるため、視認することができなくなる』というロジックを使えるが、 常時その状態にはなるわけではないため、ミューミューの意志一つで変更が可能と思われる。 【人物背景】 ホワイトスネイクに雇われて、州立グリーン・ドルフィン・ストリート重警備刑務所にスタンド使いを閉じ込める任を受けていた看守。 敵対する空条徐倫にわざわざゴキブリを食わせたりと、性格は決して善人とは言えない。 任務には忠実だが、「スタンド使いを閉じ込める」という仕事に含まないことには消極的であるため、真面目というわけでもない。 また、徐倫に敗れるとあっさり徐倫の言うことを聞き脱獄に貢献する等、覚悟や忠誠があるわけでもない。 仕事には真面目だが、あくまで金を稼ぐ手段の仕事としてせなばらなぬからしているだけに過ぎないのだろう。 【サーヴァントとしての願い】 金と平穏 【マスター】 玲奈@万引きGメン 悪い娘にはお仕置きです! 【マスターとしての願い】 聖杯を手に入れてこの世から万引きをなくしたいが、それはそれとしてコンビニの仕事もこなしていく 【weapon】 コンビニに置いてあるものならば何でも 【能力・技能】 万引き犯の心を手玉に取り、自ら股を開かせる人心掌握術を持つ。 また、万引きを認めた少女に対しては一切の躊躇もなく残虐行為(主に性的な行為)を働くことが出来る。 また、万引き犯を嫌なのに感じさせる等、対女性に対する性的テクニックはDMMの女性キャラでも最上位に位置している。 【人物背景】 『優しく穏やか』『ドSで鬼畜』という相反する属性を公式紹介文で並べられるくらい二面性を持つ女性。 コンビニで働いており、店長のサポートをしている。 万引きを心から憎んでおり、取っ捕まえた万引き犯には容赦無い追求と無残な性的仕置を仕掛ける。 性的暴行を受けた女性万引き者が快楽に溺れたり、性的仕置の果てにバイト希望をしてくるなど、レズセックスにおけるテクニックは上級者であると思われる。 なお、万引きを憎悪しており万引き犯には慈悲など持たぬが、それでも店長の指示には忠実であり、店長が逃すと決めた万引き犯は渋々ながらきちんと逃す忠誠心を持つ。 また、万引き犯の捕縛方法は主に監視カメラによる証拠突きつけであり、万引きを見抜くスキルや捕縛能力が高いというわけではない。 【方針】 ミューミューにコンビニを経営してもらい、とりあえずそのサポートをする。 万引き犯には制裁を。
https://w.atwiki.jp/oblivionlibrary/pages/29.html
聖アレッシアの試練 (『聖アレッシアの試練』より抜粋) はるか昔、アカトシュはアレッシアと契約を交わした。アカトシュはオブリビオンのもつれたかせを集めると、みずからの心臓の血のしたたる腱でもってしっかりと縫い合わせ、アレッシアに授けながらこう言った。「これをわが誓いの証とするがいい。おまえの血と誓いが誠実さを失わないかぎり、わが血と誓いも誠実でありつづけよう。この王者のアミュレットを象徴として契約を交わすとしようぞ。われは精霊の王として、おまえは人間の女王として。おまえが死にゆくものの証人となるように、われは不死なるものの証人となろう」 さらに、アカトシュはみずからの胸から燃えさかる心臓の血をひとにぎりほどえぐり取ると、アレッシアの手に持たせてこう言った。「これも、われらの血の絆と永遠の約束の証とするがいい。おまえとその子孫が王者のアミュレットを身につけるかぎり、この永遠なる炎、ドラゴンファイアは燃えつづけるであろう。われらの誠実さをあらゆる人と神に示すために。ドラゴンファイアが燃えつづけるかぎり、おまえとその子孫に対して、わが心臓の血がオブリビオンの門をきつく閉ざすと誓おうぞ。 竜族の血が統治者の体に力強く流れるかぎり、帝都の栄光は連綿と続いていくだろう。しかし、ドラゴンファイアが消えることがあれば、そして王者のアミュレットを身につける血の絆が途絶えることがあれば、帝都には暗雲が垂れ込め、混乱の魔王が大地を統べるであろう」 『ドラゴンファイアの再燃の儀式』より メインクエスト関連 神話・宗教 赤1
https://w.atwiki.jp/oblivionlibrary/pages/123.html
2920 恵雨の月(4巻) 第一紀 最後の年 カルロヴァック・タウンウェイ 著 2920 恵雨の月3日 コールドハーバー (オブリビオン) 暗い王宮の濁った水に浸された廊下を、ソーサ・シルは全速力で進んでいた。彼のまわりでは、気味の悪いぶよぶよした生き物が葦の茎の間を這い回り、頭上のアーチでは白い炎が明るく燃え上がっては消え、死の腐敗臭と花の香水の香りが交互に襲ってきた。オブリビオンにデイドラの王子たちを訪ねるのはこれが初めてではないが、ここへくるたびに違ったものに出迎えられるのだった。 だが、彼には目的があり、まわりの奇怪なものに気をとられている時間はなかった。 八人の最も位の高いデイドラの王子たちが、溶けかけた丸屋根の広間で彼を待っていた。黄昏の王子アズラ、企みの王子ボエシア、知恵のデイドラハルマ・モラ、狩人ハーシーン、呪いの神マラキャス、災いの王子メルエーンズ・デイゴン、憤怒の王子モラグ・バル、そして狂ったシェオゴラスである。 頭上の空から歪んだ影が落ち、彼らの集いを覆い隠していた。 2920 恵雨の月5日 アルテウム島 (サマーセット) ソーサ・シルの声が洞窟に響き渡った。「岩をどかせ!」 すぐに、修練僧たちが巨石を転がして脇へやり、夢見る洞窟への入り口を開いた。現れたソーサ・シルの顔は灰にまみれ、ひどくやつれていた。彼は何ヶ月、いや何年も旅してきたように感じていたが、実際は数日しかたっていなかった。ライラザが彼の腕をとり、支えようとしたが、彼は優しくほほえみ、首を振ってそれを断った。 「それで…… うまくいったのですか?」と、彼女はたずねた。 「デイドラの王子たちはこちらの提案を受け入れた」彼は感情のない声で言った。ギルヴァーデイルに起こったような災いはこれ以上起こらない。彼らは今後、魔女や妖術師を通じてのみ、人間やエルフと関わることになる」 「それで、そのかわりに何を約束してきたんですか?」と、ウェレグというノルドの子供がたずねた。 「デイドラとの契約は──」アイアチェシス宮殿を、サイジック団団長の居所へ向かって進みながらソーサ・シルは言った。「入門まもない者には聞かせられない」 2920 恵雨の月8日 帝都 (シロディール) 嵐が皇太子の寝室の窓を叩き、湿った空気が香炉の吐き出す香やハーブの香りと混じりあっていた。 「お母様の皇后陛下からのお手紙をお持ちしました」と、使者が言った。「その後のお体の具合を心配しておられます」 「心配性な母親だ」ジュレック皇太子はベッドの中で笑った。 「母親が息子を心配するのは当然のことです」と、君主の息子サヴィリエン・チョラックが言った。 「アカヴィル、我が家では何一つ当然のようにはいかないのだ。母は追放され、父が私を反逆者と疑い、毒を盛ったのではないかと案じている」皇太子はうんざりした様子で枕に頭を沈めた。「皇帝は皇帝で、自分のように食べるもの全てを毒見させるよう勧めてくる」 「多くの陰謀がありますから」アカヴィルはうなずいた。「あなたは3週間近くも床につき、国中の治癒師が舞踏会のダンスの相手のようにとっかえひっかえあなたの治癒にあたりました。とにかく、今は回復に向かわれているようですが」 「早くモロウウィンドへ兵を率いて行けるぐらいに回復したいものだ」と、ジュレックが答えた。 2920 恵雨の月11日 アルテウム島 (サマーセット) 修練僧たちは、庭園の開廊に整列していた。彼らの目前には大理石で覆われた長く深い溝があり、中ではまぶしいほどに火が焚かれていた。溝の上の空気は炎の熱気でゆらめいていた。サイジック団の一員として、修練僧は恐れを顔に出さないようつとめていたが、彼らの恐怖は眼前の炎のように明らかだった。ソーサ・シルは目を閉じ、火炎耐性の呪文を唱えた。そして、ゆっくりと燃え盛る炎の中を歩き、無事に溝の反対側へついた。彼の白いローブには焦げ目一つついていなかった。 「他の呪文と同じように、この呪文も唱える者の思いの強さや能力によってその効力が高まる」と、彼は言った。「想像力と意思の力が鍵となる。空気に対する耐性や花に対する耐性が必要ないのと同じように、この呪文を唱えた後は火炎耐性の必要も忘れてしまうだろう。勘違いしてはいけない、耐性というのは、炎がそこにないと思い込むことではない。炎そのものを感じ、その質感や、攻撃性や、熱さえもを感じた上で、それらが何の害もなさないようにするのだ」 生徒たちはうなずき、一人また一人と呪文を唱え炎の中を歩いた。両手で炎をすくいあげ、空気にかざして燃え上った炎を指の間からこぼれ落とさせる者すらいた。ソーサ・シルはほほえんだ。彼らは見事に自身の恐怖を克服していたのだ。 監督官長のサーガリスが回廊の向こうから走ってきて言った。「ソーサ・シル! アルマレクシアがアルテウムに到着した。アイアチェシス様が君を呼んでおられる」 ソーサ・シルが一瞬サーガリスのほうを向いたそのとき、叫び声が聞こえた。彼はそれが何を意味するか知っていた。ノルドの少年ウェレグが呪文を間違えて炎に焼かれていたのだ。髪や肉の焼ける臭いがあたりにたちこめ、慌てふためいた他の生徒たちが溝から脱出しようと引っ張り合っていた。しかし、溝に入ったばかりの場所は容易に後戻りができないように深く作られており、出ることができないのだった。ソーサ・シルは腕を振り、炎を消した。 ウェレグと他の数人が火傷を負ったが、それほど重傷ではなかった。妖術師ソーサ・シルは彼らに回復の呪文をかけ、それからサーガリスに向きなおった。 「今からアルマレクシアに会いに行くが、すぐ戻る。彼女と彼女の従者も長旅で疲れているだろうからな」ソーサ・シルは生徒に向かっていった。彼の声には感情がなかった。「恐怖は呪文を損なわないが、呪文を唱える者は疑いや自信のなさを捨てなくてはならない。ウェレグ君、荷物をまとめたまえ。明日の朝、船が君を本土へ送り返す」 アルマレクシアとアイアチェシスは書斎でお茶を飲みながら笑いあっていた。アルマレクシアは、ソーサ・シルの記憶よりも美しくなっていた。とはいえ、彼女は彼の覚えているようなきちんとした格好ではなく、毛布にくるまり、濡れた黒い髪を火にかざして乾かしていた。ソーサ・シルが歩みよると、彼女は飛び上がって彼を抱きしめた。 「モロウウィンドから泳いできたのか?」彼は笑った。 「スカイウォッチから海岸までの間が大雨だったの」と、彼女は笑顔で説明した。 「1.5マイルも離れていないが、ここでは雨など降っていない」と、アイアチェシスが自慢げに言った。「ここはいつもサマーセットや本土の騒動とは無縁だ。だが、外の世界へ行っていた者の話を聞くのは楽しいものだ。外の世界は騒動と混乱に満ちているからな。ああ、騒動といえば、このごろ聞こえてくる戦争の話は何なのだ?」 「この80年ほど、大陸を血で染めているあの戦争のことですか、団長?」と、ソーサ・シルは面白がって言った。 「多分そうだろうな」アイアチェシスは肩をすくめた。「今その戦争はどうなっているのだ?」 「私がソーサ・シルを説得してアルテウムから連れて行けなければ、我々が負けるでしょう」そう答えたアルマレクシアの顔からは笑顔が消えていた。そのことについては後でソーサ・シルと個人的に話すつもりだったが、アルトマーの老人は彼女に続けるように促した。「そういう未来が見えたのです。そうなると確信しています」 ソーサ・シルは少しの間黙り込み、アイアチェシスを見ながら言った。「モロウウィンドへ戻ります」 「君の性格はよく知っている。心を決めたなら止めても無駄だろうな」老いた団長はため息をついた。「サイジック団は何者にも倒されない。戦争は戦いで、国々は起こり滅びる。君が行くなら、我々も行かなくてはなるまい」 「どういうことですか、アイアチェシス? 島を離れるおつもりですか?」 「そうではない。島が海を離れるのだ」と、アイアチェシスは夢見るような声で言った。「数年のうちに霧がアルテウムを覆い、我々は去るだろう。我々は生まれついての指導者だ。タムリエルには指導者が多すぎる。我々は去り、この地上が我々を必要としたときに、また戻ってくる。時をこえてな」 老アルトマーは危なっかしく立ち上がり、残っていたお茶を飲み干し、ソーサ・シルとアルマレクシアをその場に残して立ち去った。「最後の船に乗り遅れるではないぞ」 時は栽培の月へと続く。 物語(歴史小説) 紫1